つくしのこだわり

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保険診療による良質な漢方エキス剤

 つくし診療所では、きちんとした品質管理のもとに生産された良質な漢方エキス剤を保険調剤で提供いたしております。
 本来、漢方薬はいくつかの生薬を組み合わせ、それらをお湯でグツグツと煎じて飲むものですが、現在の日本では、様々な漢方薬メーカーが工場でその作業を行い、水分を除いて固めたエキス剤が広く流通しております。
 例えて言いますと、エキス剤はインスタントコーヒーのようなもので、挽いたコーヒー豆からいれるのが「煎じ薬」に相当するものと言えるかと思います。
 コーヒーは自宅で豆からいれた方が香りも味も自然で美味しいのは確かです。しかし、忙しくてなかなかその時間が作れない場合や、手間がかかるので反って面倒になってしまう場合は、簡便でほぼ同等の効果が期待できるエキス剤は大変ありがたいものです。
 つくし診療所では、品質の保証された次のような国内メーカーによる漢方エキス剤を処方いたしております。

●エキス剤って、水でそのまま飲むの?
 エキス剤は約100ccのお湯に溶いて飲むと効果的だとされています。ぜひお試し下さい。
 ただ、インスタントコーヒーのように上手くきれいに溶けないのが難点です。
 また、お時間がない場合やどうしても味が苦手という方は、お水や白湯でそのまま飲んでも構いません。

保険診療による良質な煎じ薬

 煎じ薬を煮出してお飲みになったことはあるでしょうか?
 きっと「ありません。」とお答えになる方がほとんどだと思われます。しかし、煎じ薬に似たものを皆さんがお飲みになったことはあるはずなのです。実は麦茶やハトムギ茶、ドクダミ茶などがそれです。
 正確に申しますと、stickman.png煎じ薬は麦茶やハトムギ茶のように一つの生薬を単味で煎じることはあまり多くはありません。通常は現在困っている症状に対し、今の体調や病気の状態に合わせて必要な生薬をいくつか組み合わせて一つの薬(処方)を作り、それを煎じて飲みます。
 例えば、風邪薬で有名な葛根湯は、葛根、芍薬、麻黄、大棗、桂枝、生姜、甘草という7種類の生薬から構成されています。これらの生薬を秤で必要な分だけ量り取って混ぜ合わせるのです。

 漢方エキス剤は各メーカーが工場でこの一連の作業を行なって製品化したものですが、エキス剤と煎じ薬の大きな違いは何だと思われますか?
 最も大きな違いはオーダーメイドできるか否か、ということです。エキス剤はひとつの処方を構成するいくつかの生薬がセットになり、それを工場で煎じて乾燥させ包装してしまっているので、何かほかの生薬を足したり、あるいは今の体調から見て必要のない生薬を取り除いたりすることができません。これに対し、煎じ薬は症状や体調に合わせて、生薬を足したり除いたり、あるいは量を増やしたり減らしたりすることが可能です。
 例えば、めまいの治療で苓桂朮甘湯という漢方薬を処方するとします。苓桂朮甘湯は保険で調剤できるエキス剤が存在しますので、通常はこちらを処方します。しかし、めまいの他に頭痛もあったり、顔がカッカして熱い、というような症状もあったりするとしましょう。この場合、苓桂朮甘湯だけではちょっと力不足に感じることがあり、できればそれらの症状を改善する生薬を何か足したい、と考えます。もうお分かりですね。そう、煎じ薬であれば簡単に調剤できます。煎じる前ですから、必要な生薬を加えたり、生薬の量を増やしたり減らしたりするのが自由にできるのです。
 もうひとつ、エキス剤と煎じ薬の大きな違いがあります。さきほど、コーヒーの例をあげましたが、これがその違いのひとつです。インスタントコーヒーとご自身で豆からいれたコーヒーの違いは分かりますね。
scope.png 煎じ薬の良い点ばかりを挙げましたので、エキス剤の良いところも考えてみましょう。エキス剤が煎じ薬よりも優っている点は何でしょうか?
 それは何と言っても、飲みたいときにいつでもすぐに飲める、ということです。本来、漢方は手間の掛かる薬ですから、こんなに素晴らしいことはありません。これが可能になったのも、色々な漢方メーカーの日々の努力のおかげです。
 あれ、風邪かな?と思ったらすぐに葛根湯や桂枝湯が飲める。何だか足が冷えてだるい、と思ったらすぐに当帰四逆加呉茱萸生姜湯が飲める。熱くて熱くてイライラする、と感じたらすぐに黄連解毒湯が飲める。我々の身近なところに漢方エキス剤があって良かった、と本当に実感します。

 漢方薬は高価な薬だというイメージを持たれる方がが少なくありません。そのため、医療費がすごく掛かるのではないかと思い、漢方薬の服用をためらってしまうケースが少なくないようです。
 殊に煎じ薬ともなると、大変に高いお金を出して買うもの、というようなイメージが先行するようですが、実はこの素晴らしい日本という国では、多くの生薬を保険診療で処方することができます。up.png
 もちろん、保険で調剤できない生薬も少なくありません。しかし、保険の範囲で調剤できる生薬がたくさんありますから、煎じ薬に関してご興味やご相談がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。

●煎じるのって大変じゃないの??
 煎じ薬を毎日グツグツ煮出すのは大変そうだなぁ、と感じられる方も少なくないかと思います。
 もし、お仕事や学校などで煎じる時間がなかなか取れない場合には、とても便利な「漢方煎じ器」というお勧めの道具があります。「栃本天海堂」や「ハリオ」というメーカーから発売されている自動煎じ器は、煎じ薬と水を入れれば自動で丁寧に煎じてくれます。煎じ薬だけではなく、色々なお茶を煮出すのにも使える優れものです。インターネットなどで購入できますので、ご興味のある方は探してみてくださいね。

お肌にやさしい保湿剤を

 当然のことですが、私たちの皮膚は体の表面にありますから、毎日さまざまな刺激を受けながら生活をしています。冬には乾燥した冷たい風が当たります。また、暑い夏は強い紫外線と、湿気を含んだ大気の刺激を受けます。洗濯や炊事をすれば、手や腕の皮膚は水分が失われ乾燥してしまいます。
 皮膚は日々傷つきながらも再生を繰り返し、私たちの体を色々なウイルスや細菌から守ってくれる人体最大の臓器です。また、人の肌と肌が触れるとお互いの温もりを感じ、それだけでホッとすることができる素晴らしい臓器でもあります。ですから、いつも一生懸命に働いてくれるそんな皮膚に対して、心からいたわり、優しくケアをしてあげる時間も必要だと思います。
 一日の終わりに、入浴でしっかりと体を温め、skincare.png同時にお肌を潤して疲れを取ってあげましょう。そして、お風呂から上がったら肌がまだしっとりしているうちに化粧水で水分を補い、乳液とクリームで優しくお肌をマッサージしながらしっかりと保湿してあげましょう。
 時にこういった時間が無駄で面倒に感じられることもあるかと思います。しかし、毎日の単調な作業だと思わず、心と体をリラックスさせるための就寝前の大切なひととき、と捉えてみるのが良いでしょう。

 つくし診療所では、日々の肌をいたわるやさしい保湿剤について、受診される皆様と一緒に考えていきたいと思っております。
 一人ひとりの肌の状態は異なり、同時に、季節や体調によっても変わります。低刺激で保湿力の高いものを選択するのはもちろんのことですが、今現時点での自分の肌にとって一体どのような保湿剤が合うのか、ということを考える必要があります。
 病院や診療所で処方することのできるローションやクリームといった保湿剤には限りがあり、それだけでは十分なケアができないことがあります。woman.pngそういった場合の対応として、補助的に用いることのできる保湿剤を見つけて行くことはとても大切な事だと考えております。
 決して高価なものに限らず、市販で気軽に購入できるクリームや化粧水あるいは入浴剤といった保湿剤の中にも、十分に有用なものがあります。今の私にあった保湿剤を見付ける、という作業を楽しんでみてはいかがでしょうか。

 受診される方々のご質問の中で、つくし診療所が皆様にご提案した保湿剤をいくつか挙げてみたいと思います。

〔国内メーカー〕

  • MINON ミノン(第一三共ヘルスケア) … 潤いの素であるアミノ酸成分を配合
  • キュレル(花王) … 保湿成分であるセラミドを使用
  • アトピコ(大島椿) … 天然の椿油を使用しているのが特徴

〔海外メーカー〕

  • Aveeno Baby (Johnson & Johnson) … オート麦の天然保湿成分
  • CeraVe (CORIA Laboratories) … 保湿成分にセラミドを使用
  • Eucerin (Beiersdorf) … 米国の皮膚科で推奨される保湿剤の代表
  • Cetaphil (Galderma Laboratories) … 米国の皮膚科で推奨される保湿剤の代表

 無添加や無着色、無香料ということで敏感肌用として販売されている保湿剤であっても、肌に合わないケースやかぶれの原因となるケースもあります。どのような化粧品・保湿剤でも、使用後に何かおかしい点に気づいた場合や、かゆみや刺激感が出たというような場合は、すぐに中止する必要があります。
 保湿剤についてご相談やご興味がございましたら、受診の際にお気軽にお尋ね下さい。

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専門医療機関との連携

 漢方の診療を受けている多くの方は、すでに他の病院やクリニックを受診中であったり、検査をしてもどこにも異常が見つからないないと言われ診療の対象とされなかったりしたために、漢方治療を希望されて来院されます。しかし、もともと医者嫌いということでどこにも受診せず、悩んだ末に漢方ならば……、と重い腰を上げてわざわざ来院される方もいらっしゃいます。そういう患者さんの中には、診察をしてみると、実は別の病気が潜んでいることが疑われるケースが稀にあります。
 つくし診療所ではこのようなケースはもちろんのこと、より精密な検査と診断が必要だと思われる場合には、速やかに専門の医療機関へご紹介をさせて頂いております。東洋医学の治療にこだわりすぎるあまりに、本当に為すべき最先端の医療を受ける機会を逃してしまうのを防ぐことが大切です。
 また、同じ東洋医学を専門とする医師や歯科医師、鍼灸師への紹介も同時に行なっております。東洋医学専門の診療所なのになぜ?、と思われるかもしれませんが、東洋医学という分野はとかく経験と勘という「職人技」の要素が少なからず要求される医学ですから、治療がなかなか思うように進まない場合などは、患者さんの大切な時間とお金を無駄にするよりも、別の専門家の意見をうかがうべきだと考えております。
 もし、他の漢方の先生を紹介して欲しい、歯科の分野で漢方の治療を受けたい、経験の長い丁寧で上手な鍼灸師が知りたい、などのご要望がありましたら、その都度お気軽にご相談下さい。

◆主な紹介先医療機関:

  • 東邦大学医療センター大橋病院(地域医療連携)
  • 東邦大学医療センター大森病院(東京都大田区)
  • 善福寺東方医院(東京都杉並区)
  • 明徳漢方内科(京都府京都市)
  • 福島歯科医院・鍼灸治療院(東京都港区)
  • 緑蔭診療所(神奈川県南足柄市)
  • 小菅医院・漢方医学部門(神奈川県横浜市)
  • 桂元堂ロータス鍼灸治療院(神奈川県横浜市)
  • 鍼灸 成羽堂(東京都大田区)
  • 東亜細亜医学研究所(鍼灸治療院)(東京都杉並区)

「こちらでは鍼灸治療は受けられないのですか?」
 患者の皆さまから時々尋ねられる質問です。大変申し訳ございません、現在、つくし診療所では鍼灸治療を行なっておりません。その理由は、当診療所がとても小さな診療所のため、鍼灸診療を行う場所が無いからです。
 その代わり、鍼灸治療を希望される場合や必要だと考えられる場合には、医療連携をしている経験豊かで腕の確かな丁寧な鍼灸師の先生をご紹介致しております。
 漢方と鍼灸は東洋医学の両輪と言われ、どちらが欠けても東洋医学として治療は成立しないとされています。鍼灸治療と言うと、腰痛や関節痛など、整形外科的な治療を専門とする医療のように思われがちですが、実は漢方と全く同じ考えを持った伝統医療なのです。漢方は主に内服薬で治療で病気を治すのに対して、鍼灸治療は鍼とお灸を用いて治療を行います。これは腰痛や関節痛のような痛みはもちろんですが、耳鳴りや月経不順、うつ症状、内科的な病気、皮膚科の様々な慢性疾患などに対しても効果が実証されています。
 鍼灸治療をご希望になる場合は、どうぞお気軽にご相談下さい。